透析歴20年の臨床工学技士がブログを始めた3つの理由

コラム

✅ このページでわかること

・ブログ運営者(臨床工学技士)の経歴・資格・専門領域
・このブログが「患者さん目線」の情報にこだわる3つの理由
・今後発信する透析・家計・子育て3テーマの内容
はじめまして。「Dialysis Dad Life」運営者の、現役臨床工学技士(CE)です。

⚠️ 本記事は、臨床工学技士としての経験と知識に基づく情報提供を目的としています。
医師による診断・治療行為を代替するものではありません。
個別の症状・治療方針については、必ず主治医にご相談ください。

透析医療に20年以上携わる現役臨床工学技士(CE)です。このブログは「教科書には載っていない、現場のリアルな知識」を透析患者さんとご家族に届けるために立ち上げました。シャント管理・食事管理・QOL向上・資産形成まで、現場目線で正直にお伝えします。

「ピー、ピー、ピー…」
私が仕事をしている透析室では、常にこの機械音が鳴り響いています。
気づけば、この音と共に過ごす時間は20年を超えました。

そんな私がなぜ今、現場を飛び出してパソコンに向かってこのブログを書いているのか。
最初の自己紹介として、私の経歴と、このブログに込めた「3つの想い」をお話しします。

このブログを書いている人(運営者プロフィール)

まずは簡単に、私のことを紹介します。

・職業:臨床工学技士(CE:Clinical Engineer)国家資格保有
・名簿登録:平成15年(2003年)3月31日 / 登録番号:16,000番台
・経験:透析医療に従事して20年以上(2003年〜)
・得意分野:バスキュラーアクセス管理、透析条件の調整、患者生活指導
・プライベート:2017年生まれの娘を溺愛する父親(Dialysis Dad)

臨床工学技士(CE)とは、医師の指示のもと、人工透析装置・人工呼吸器・人工心肺装置などの生命維持管理装置を操作・管理する国家資格を持つ医療専門職です(医療機器の操作及び保守点検に関する法律に基づく)。

普段は白衣を着て透析装置のメンテナンスや患者さんのケアに奔走していますが、家に帰れば一人の父親です。休日は娘と公園で遊び、その成長に目を細める、どこにでもいるパパでもあります。

専門領域|エコー下穿刺と腹膜透析体制の構築

現在、以下の領域を中心に臨床業務を担当しています。

・血液透析(HD):透析条件の最適化・シャント管理・患者対応
・急性期血液浄化療法:ICU等での緊急・集中治療における血液浄化
・エコー下穿刺(超音波ガイド下シャント穿刺):深部血管対応・施設内自己集計によ高い穿刺成功率を維持・スタッフ22名への技術指導実績あり
・腹膜透析(PD):患者の治療選択肢拡大のための導入体制構築(運用開始準備中)

【エコー下穿刺への取り組み】
透析患者さんにとって、シャント穿刺は週3回・生涯にわたって続く「避けられない処置」です。失敗が重なれば、痛みや精神的な負担はもちろん、シャントそのものが傷んでしまうリスクもあります。

私はこの問題と正面から向き合い、超音波(エコー)を使った穿刺技術を習得しました。現在では施設内の自己集計において高い穿刺成功率を維持しており、表面から触れにくい深い血管や、細い・蛇行した難しい血管にも安全に対応できる技術を持っています。

また、自分だけが上手くなることには意味がないと考えています。これまでに臨床工学技士12名・看護師10名、計22名のスタッフへエコー下穿刺の技術指導を行い、チーム全体の穿刺技術向上に取り組んできました。

エコーを使ったシャント穿刺の具体的な方法はこちら👇

【腹膜透析(PD)体制の構築】
「透析=血液透析」というイメージを持たれている方は多いですが、在宅で行える腹膜透析(PD)という選択肢もあります。仕事を続けながら、家族と一緒に自宅で治療ができる——そんな生活スタイルを実現できる治療法です(日本透析医学会「透析療法の現況」参照)。

「患者さんに治療の選択肢を持っていただきたい」という思いから、私自身が中心となって腹膜透析の導入体制づくりに携わり、現在は体制の構築が完了し、これから本格的な運用開始を迎える段階にあります。

透析の第3の選択肢(CKM)についてはこちらで解説👇

現役CEが「今」ブログを立ち上げた3つの理由

20年という節目を迎え、また父親として子供の成長を見守る中で、私の中で「ある想い」が強くなりました。それが、このブログを立ち上げた理由です。

1. 「教科書通りの正論」だけでは、患者さんの生活は守れないから

医療の現場では、どうしても「数字」が優先されます。
「体重が増えすぎていますね」「リンの値が高いので食事を制限してください」
これは医療従事者として正しい指導です。しかし、患者さんにも「生活」があります。

・「孫が遊びに来て、つい一緒にケーキを食べてしまった」
・「仕事の付き合いで、外食を断れなかった」

そんな人間らしい瞬間を否定して「ダメだ」と言うだけでは、長く続く透析生活は苦しいものになってしまいます。

20年の経験の中で、長生きされている患者さんには共通点があります。「上手な手の抜き方」と「自分なりのルール」を持っているのです。たとえば、外食のときは「麺類は半分残す」「翌日の水分・塩分を意識して調整する」といった、生活に無理なく組み込まれた自分ルールを持っている方が多い。

日本透析医学会の統計によれば、透析患者の20年生存率はこの30年で大幅に改善されており、長期にわたって透析生活を続けている方が増加しています(参考:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」)。だからこそ、単なる数値管理だけでなく、生活の質(QOL)を守る情報が必要です。

教科書には載っていない「生活と治療を両立させるコツ」を、もっと多くの人に伝えたいと思いました。

2. ネット上の「不安になる情報」から患者さんを守りたいから

今やスマホがあれば何でも調べられる時代です。しかし、透析について検索すると、医学的根拠の薄い民間療法や何年も前の古い情報が溢れていることに危機感を覚えます。

現場では実際に「ネットで〇〇が悪いと書いてあったので、怖くて食べられなくなりました」という相談を受けることがあります。こうした誤情報が患者さんの食生活を必要以上に制限し、かえってQOLを下げてしまっているケースが少なくありません。

厚労省の「インターネット上の医療情報の信頼性向上のための取り組み(eJIM)」でも、信頼できる医療情報の見分け方が注意喚起されています。国家資格を持つ現役の臨床工学技士として、根拠に基づいた、できるだけ正確な情報を分かりやすく発信する「灯台」のような場所が必要だと感じました。ここでは医学的な根拠に基づきつつ、決して患者さんを脅さない前向きな情報を発信していきます。

透析クリニックの選び方を現役CEが解説👇

3. 娘を育てる父親として、「QOL(生活の質)」を真剣に考えるようになったから

2017年に娘が生まれてから、私の人生観は大きく変わりました。
「この子が笑顔で過ごせる時間を、1秒でも長く守りたい」
そう思った時、ふと透析患者さんの顔が浮かびました。

患者さんにとっても、透析は人生の一部であって、全てではありません。
透析をしていない時間の——家族との団らん、美味しい食事、趣味の時間。そういった「透析以外の時間」をいかに豊かに過ごせるか(QOLの向上)が、何より大切だと気づかされたのです。

一人の父親としての視点も交えながら、患者さんの生活をちょっと楽にする便利なグッズや、心構えなどもお伝えしていきます。

なお、「透析は終わりのない治療だ」という言葉を聞くことがありますが、私はそう思っていません。腎移植・腹膜透析・CKM(保存的腎臓療法)など複数の選択肢があり、それぞれの生き方に合った選択ができる時代です。透析は「新しい生活の形」——そんな前向きなメッセージを届けたいと思っています。

このブログで発信していく3つのテーマ

透析医療・シャント管理の現場知識

このブログ「Dialysis Dad Life」では、現場のプロだからこそ書ける情報を発信していきます。

・透析生活の「あるある」と解決策:食事や水分管理のリアルな工夫
・シャント管理のプロ技:長持ちさせるための自宅ケア
・現役CEが選ぶおすすめグッズ:本当に役立つ血圧計やケア用品など
・ご家族へのアドバイス:透析患者さんを支える家族の悩み相談

2026年の透析診療報酬改定についてはこちらで解説👇


人工腎臓(ダイアライザー)の選び方はこちら👇

患者・家族のための生活・資産情報

透析患者さんやご家族が「お金のことを誰も教えてくれない」と感じているケースをよく見てきました。医療費の自己負担・障害年金・在宅療養にかかるコストなど、現場でもっと知られるべき情報があります。

・娘の子育てについて:子育てのリアルを父目線でお届けします
・お得な情報・資産形成:子育て世帯が感じた等身大の情報を掲載します(※投資は元本保証なし。詳細は免責事項をご確認ください)

よくある質問(FAQ)

Q
臨床工学技士とはどんな仕事をする人ですか?
A

医師の指示のもと、人工透析装置・人工呼吸器・人工心肺装置などの生命維持管理装置を操作・管理する国家資格を持つ医療専門職です。透析室では透析の開始・終了・条件管理・機器メンテナンスを担当します。

Q
このブログの医療情報は信頼できますか?
A

執筆者は臨床工学技士(国家資格・2003年登録・登録番号16,000番台)として20年以上の透析臨床経験を持ちます。ただし本ブログの情報は医師による診断・治療行為を代替するものではありません。個別の症状・治療方針については必ず主治医にご相談ください。

Q
透析患者の家族でも参考にできますか?
A

はい。専門用語をできるだけ使わず、患者さんを支えるご家族向けのシャント観察方法・食事管理・制度情報も発信しています。

Q
記事の情報は最新ですか?
A

各記事に「最終更新日」を明記しており、診療報酬改定・ガイドライン改訂時には随時更新します。2026年度改定対応済みの記事には「【2026年改定対応】」と記載しています。

Q
腹膜透析や腎移植についても情報はありますか?
A

はい。血液透析だけでなく、腹膜透析(PD)・CKM(保存的腎臓療法)・腎移植についての情報も発信していきます。治療の選択肢を広げる情報をお届けします。

最後に・・・

透析生活は、マラソンのようなものです。時には立ち止まりたくなることもあるでしょう。
そんな時、このブログがあなたの「ペースメーカー」や「給水所」になれれば幸いです。

記事へのコメントや質問も大歓迎です。「こんなこと聞いていいのかな?」と思うようなことでも、ぜひ現場のスタッフに話しかけるつもりで書いてください。

これから、どうぞよろしくお願いいたします。

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